uncleyieのア・デイ・イン・ザ・ライフ
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ピーター・ポール&マリーを聴く
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 PPMというグループを知っている人というのは、間違いなく50歳以上であろう。PPMだからといって、濃度が100万分のいくらかを示す単位のパーツ・パー・ミリオンという名前ではなく、ピーター・ポール&マリーの略であることをお忘れなく。

 そんなの知らないという人も多いだろう。でもPPMは、1960年代に一世を風靡したフォーク・グループなのである。メンバーはピーター・ヤーロウ(ヴォーカル、ギター)、ノエル・ポール・ストゥーキー(ヴォーカル、ギター)、メアリー・トラヴァース(ヴォーカル)。つまり男2人、女1人のグループなのである。

 1960年代中頃、日本では大学生を中心にフォーク・ソング・ブームが吹き荒れた。その後、日本語の和製フォークなるものが世に出てくるようになるが、それ以前のカレッジ・フォークというのは、アメリカのフォーク・ソングのカバーが主流だったのである。

 フォーク・ソングというのは、ギター一つでメッセージ性のある唄を唄えるので、当時の血気盛んな若者に迎合され、一躍フォーク・ソング・ブームとなった。でも、まだオリジナルの日本語フォークは出現してなくて、その多くはボブ・ディラン、ピート・シーガー、ウッディ・ガスリー、キングストン・トリオ、ジョーン・バエズ、ブラザーズ・フォア、ハイウェイメン等のカバーが主流で、それらの唄を唄おうとする若者が日本の到る所に出現し、多くののアマチュア・グループが結成された。それで日本のフォーク・グループの多くが、最も手本にしたのがピーター・ポール&マリーではないだろうか。それは他のアメリカのフォーク・シンガー、フォーク・グループを通してみても、PPMが最も癖がなかったからで、ハーモニーも美しく、日本人に受けたからだろうと思える。

 PPMは1961年に登場し1970年に解散している。だから実質、1960年代に活躍期が限定されるグループである。それにも拘らず、その間、日本の若者に唄われた曲は何曲あるのだろうか・・・・。『レモン・トゥリー』『500マイルも離れて』『パフ』『風に吹かれて』『花はどこへ行った』『天使のハンマー』『くよくよするな』『悲惨な戦争』『わが祖国』『虹と共に消えた恋』『悲しみのジェット・プレーン』等・・・・この中で『花はどこへ行った』『天使のハンマー』はピート・シーガーの曲であるし、『風に吹かれて』『くよくよするな』はボブ・ディランの曲である。『わが祖国』はウッディ・ガスリーの曲で、『500マイルも離れて』はヘディ・ウェストの曲である。でも、これらの曲の多くがピーター・ポール&マリーの歌声によって、日本に紹介されたというべきではないだろうか。

 それほど当時の日本のアマチュア・フォーク・グループに影響を与えたグループが、ピーター・ポール&マリーといっても過言ではない。それは『風に吹かれて』をオリジナルのボブ・ディランとピーター・ポール&マリー・バージョンで聴き比べてみるとよく解ると思うが、ボブ・ディランは、とにかく灰汁の強さがあり、万人に受け入れられるか疑問符がつく。それに比較するとピーター・ポール&マリーが唄うと、ストレートに入ってくる。とにかくソフトで灰汁がなくハーモニーを重視した爽やかさが伝わってくる。このようにして、日本の多くのアマチュア・フォーク・グループがピーター・ポール&マリーをカバーした。そして、彼らのように唄った。やがて、日本語フォーク・ソングなるものが登場し、日本の音楽シーンは大きく変化していった。フォーク・ソングはやがてニューミュージックなんて、呼び方に変わってしまい・・・・・時代は進んでいった。今となってはPPMなんて、40年前に流行っていたアメリカのフォーク・グループだったというぐらいの認識でしかないだろう。でも、現在の日本で脈々と受け継がれているアコースティックサウンドの源流には、必ずPPMがあるといっても言い過ぎではないだろう。それほど40年前の若者の多くは、ピーター・ポール&マリーのようなフォーク・グループを目指したものである。

 『500マイル』


 『天使のハンマー』


 『風に吹かれて』


 『パフ』ちょっと3人とも、歳をとっているけれど・・・・・